3歳の男の子の、はじめて記憶されるであろう海は
生の喜びに満ちていました。
5月の海は、まだ冷たいし、
5月の風も、まだ冷たい。
「お風呂でお水かけるとすごく嫌がるから、まさかこんなに海を喜ぶなんて思いもしなかった。。
そして、水着持って来ればよかった。。」
とお母さん。
寒いけれど、洋服着ている方が重いし寒いだろうと脱がすたび、
どんどんと遠くまで入っていく。
大人「水が鼻に入ったら、一気にテンション下がるね」
と、彼が自然の恐ろしさを味わうのを待っていた。
しかし、今回彼が感じた自然の恐ろしさは、水ではなかった。
砂に体を擦り付け、動かなくなった彼。
大人「海寒くない?」 彼「寒くないよー!砂に手をこうして中に入れたらあっかいもん… でもさーなんでこんなに寒いの?」
彼を襲ったのは、寒さだった。
寒くて普通に歩けなくなった。笑
楽しいから続けたい、なのに寒い。。
彼の春の寒い海への挑戦は終わった。
子供の成長は尊い。
経験するすべてのことを吸収しているのが分かる。
キャンバスに自由に色を重ねていく感じ。
大人が勝手に知っている色を指定したりしないで、
子供が自由な発想で描けるよう、
親だけでなく、すべての大人が見守るべき。
彼が、「うみだーーーーー!」
と手をあげながら海へ一直線に走っていくその風景は
『ショーシャンクの空に』の脱獄後の主人公が雨の中手をあげる感動的なあのシーンを超えていたと思う。
真実の、生の喜び。
SHAR
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