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稀勢の里

わずかここ数年のにわかファンではありますが、

ここまで「相撲って素敵」と

私に思わせてくれた力士は、

稀勢の里でした。

(2018年9月場所 4日目 魁聖戦 白星)

勝っても喜ばない

負けても悔しがらない

痛くても痛がらない。

相撲は、とにかく”日本らしさ”が詰まってる国技です。

相撲の精神の格好良さ、美しさ。。

わたしの思う相撲のいいところを、すべて体現してくれていたのが稀勢の里でした。

横綱になってからは更に、彼の信じる”横綱としての品格”を保つため、

その姿勢から逃げず、引退を迎えてくれた、そう思います。

怪我をしても休場せずに勝ち取った横綱としての優勝。

力士生命を考えれば、休場するべきだったかもしれないけれど、

土俵にあがり続ける横綱、それが稀勢の里の信じる横綱だったのだと思う。

でも横綱は勝ち続けなければならない。

そして勝てないから引退を決めた。

彼の表情からは、たとえ無表情でも人の良さが伝わってくるし

所作のひとつひとつが丁寧で美しい。

最後には粉雪のように舞う、美しい塩まき。

逃げない立ち合い。

勝っても負けても堂々とした振る舞い。

本当にかっこいい。

ファンとしては、最後にもう一度勝利する姿を見たい!

と思って見ていた2019年初場所でした。

去年、稀勢の里が勝つ取組を生で見られたこと、とってもラッキーだったと思います。

テレビでは感じることのできない、稀勢の里が土俵にあがる時の歓声のすごさ。。

両国国技館が歓声で揺れる。温度が一気に上がる。。。

稀勢の里がなぜ人気を集めたのか、それはやはり、本来の力士らしい力士を目指していたからだと私は思う。

現役中も、後輩たちに積極的に稽古をつけていた稀勢の里。

「一生懸命相撲をとる力士、そしてけがに強い力士、そういう力士を育てていきたいと思います」

横綱としては勝ち星をあまりあげられなかった稀勢の里だけれど、

稀勢の里の信じる力士は、相撲の魅力全開。

その稀勢の里の背中を見て育っている力士、これから稀勢の里が育てる力士が活躍するのが楽しみだし、

稀勢の里の影響力を、にわかファンとしてこれから先も期待してしまう。

通算800勝。本当にお疲れ様でした。そしてありがとう!!!!

明日は、稀勢の里のいない両国国技館に切なさを覚えながら、稀勢の里タオル持って若手力士の応援頑張ります。

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