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トイレに忘れたお惣菜。

仕事がフリーランスになってから、

わりかし自炊するようになりました。

昔から時間があると作っていたので、

料理、という分野が嫌いではないようです。

ただ、センスはないと思います。

さて、

とある町で撮影がある日、

その町には、私の大好きなスーパーがあるので、

必ず寄る。

「オオゼキ」

何が好きって、ここのお惣菜。

その中でも、とてつもなく好きなのが

「豆腐の包み揚げ」

いつもあるわけではなく、

今日は16時の段階で残りの1個。

ラッキー。

ワクワクしながら帰路につきました。

最寄駅を降りた時気づきました。

オオゼキのスーパーの袋を持っていない身軽な自分。

げ、忘れた。

げ、しかもトイレに忘れた。

忘れたの、トイレだし、

もう食べる気しない。。

でも、今回忘れたのは、

ただの食べ物ではなく、

「豆腐の包み揚げ」

店頭にないと、店員さんに、

裏にあるか聞くくらい好きなお惣菜。

取りに行くことで無駄にする時間と

トイレにあるお弁当を思い浮かべると

「あ〜あ」

とロウテンション。

それでも

忘れたトイレに戻ることに決定。

食欲すごい。

流しの近くに、無事お惣菜発見。

お惣菜のうえには、お気に入りの折り畳み傘。

傘まで忘れていた。

帰りの電車。

赤ちゃんを抱っこしたお母さんが座った。

その赤ちゃん、

明らかに私をものすごく、覗き込んでる。

チラ見して、ニヤッと笑いかけると

ものすごく嬉しいそうに笑う。

東京では、笑いかけることはあっても

あまり声に出すことはないけれど、

あまりにも可愛くて

「可愛い〜♩」

と声に出てしまった。

そうすると、ママが

「ありがとうございます」

と小さい声で言ってくれた

正直、珍しいな〜と思った。

可愛いと言って、お礼を言われたことが

とても嬉しかった。

とても素直なママだな〜と思った。

何回やっても、

まるで1回目のように、

ものすごく嬉しそうに笑い続ける。

この子に会えただけで、

トイレにお惣菜忘れた価値があった。

可愛すぎてスマホで写真を撮りたいくらいだったが

さすがにそれは言えなかったが、

何百人という赤ちゃんの写真を撮ってきたけど、

こんな子はじめてです、ということだけは

ママに伝えた。

「人生無駄なし」

これは私の好きな言葉です。

そして

“笑顔”は良き出会いを生み

“ありがとう”は人を幸せにし

人生を何倍も価値のあるものに変える。

そんな大切なことまで思い返させてくれた

オオゼキの豆腐の包み揚げ、

ありがとう。

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